こんなこともあるんですね。
ホーチミンの街中から車で３０分くらいの所に行くとトンボがとんでいます。
四季に例えると今はもう秋だとか。ほんとかなぁ。
ベトナムも日本と同じく米が主食です。
ベトナムの米は独特の匂いがあって私は苦手なのですが、先人のおかげで
“越の国のこしひかり”なるものを手に入れることができます。
高いものでも約５キロが千円弱で買えます（４，９キロ表示）
調理に使う水も１９リットルボトル。
なんで４，９キロとか１９リットルなのか不思議でしたが、ベトナムでは９が縁起
のいい数だとか。
１０は嫌われもの？そのせいか？
牛肉はベトナム産水牛、オージー・ビーフも手に入りますが、ベトナムでは豚肉が
一番おいしいと私は思います。
鶏肉はインフルエンザのせいで全面解禁ではないようで・・・外国人がよく行く
ようなレストランでは、現在鶏肉を使った料理は出してない所がほとんどです。
卵も鳥インフルエンザの発生以来流通禁止だったようですが、今では流通して
います。
卵はサルモネラ菌に汚染されたものが多いという話で、生では食べない方が
賢明です。
１パック１２０円くらい。
特別仕様の生食用有精卵とかいうものもあることはありますが、どこがちがう
っちゅうねん・・・という程度のもの。
日本の調味料等はある程度、日本人が多く住んでいるマンションの中のお店
と近くの専門ショップにありますが、日本の２倍〜３倍の値段。
カニ（小さなズワイガニ？のようなものが多い）海老はピチピチ飛びはねている
ものが手に入ります。
海鮮料理が好きな人にはこたえられないでしょう。
野菜物も日本で使うたいていの物は手に入りますが、大味な感じは否めません。
日本の野菜は味もさることながら、姿かたちがきれいだとつくづく思います。
品種改良のおかげでしょうか。
私が知るかぎりにおいて、ないものはごぼう、かぶ、小松菜・・・小松菜に似て
いるものはある。
ししとう、三つ葉、みょうが、たらの芽、うど、日本独特の山菜くらいでしょうか。
山芋もありますが、こちらのそれはきれいな紫色。
あとはベトナム料理に欠かせないハーブ類。
レモンは見たことなく、こっちの人はなんにでもライム。
お料理にもお茶にもフォー（ベトナムうどん）にもライム。
ライム売りの人は、“マダム、レモン、レモン！”と言って差し出してきます。
日本でみるタイプのものと、皮がとても薄い小ぶりのものと２種類あります。
香りに少し違いがあって、小ぶりの方が酸味が強いように思います。
果物はスイカ（ラグビーボールのような形、中部では丸いのを多くみかけた）
マンゴー、マンゴスチン、パイナップル、ブィという味がスゥィーティーに似ている
ものやドラゴン・フルーツ（外側はピンク、果肉に黒ゴマのようなつぶつぶ有り）
や果物の王様と言われるドリアン、オレンジ・・・ベトナムのオレンジはアボガド
のような色でみかけは悪いけど、しぼってジュースにするととてもおいしい。
あと、とても香りのよいパッション・フルーツなどなど南の国独特のフルーツが
豊富です。
私がいるホーチミンではこれらがべン・タン・マーケットという冷蔵設備のない
巨大市場（食材だけでなく何でもあり）の内外で売られています。
もちろん他にも小さな路上マーケットはありますが、ベン・タン・マーケットは
ホーチミンの台所。
東京で言えばさしずめ築地、名古屋では柳橋と言ったところでしょうか。
この３年ばかりの間に、クーラーの効いたスーパー・マーケットもいくつかできて
きましたが、日本のそれとは大きな隔たりがあって、新鮮なものを安く求めよう
と思えば、朝早くベン・タン・マーケットに行くに限ります。
私は朝食のあと、会社に出かける夫の車に便乗して買い物に行きます。
何せエアコンも冷蔵設備もないところで売られているので、朝早く買わないと
とんでもない状態のものを買うことになります。
でもその昔、日本だって、特に田舎はこうだったんですよね。
家に冷蔵庫がやってきたのは確か小学校３年の頃（歳がわかるというもの？）
ベトナムの朝は早い。
ベン・タン・マーケットは６時開店、午後１時頃には肉、魚屋はもう店じまいです。
日本のスーパーで、薄切りのきれいにパックされた肉しか知らないので、最初の
頃はものすごい匂いと、豚足などそのものずばりの姿がぶら下がっているのに
ギョッとしたものです。
ナタのようなでかい包丁を振りおろして解体しているので、肉屋の前を通ると時に
返り血？をあびることもあります。
何の幼虫？と思うような胴体５センチくらいのものがむんずむんずとうごめいて
売られている前を通ると今だに鳥肌がたちます。
これをどうやって食べるっちゅうねん！？
かえるもあります・・・オヨヨ。
魚は日によりけりだけど、さば、あじ（もどき？）、さわら、太刀魚、キス、鯛や鯉
に似ている川魚等を目にします。
さば、あじ（もどき？）は流通の段階で傷むのでしょう、朝早い時間でも鮮度が
かなり落ちています。
冷蔵設備のあるスーパーではその名もずばり、ＳＡＢＡ と書かれて真空パックの
冷凍状態で売られていますが、ベトナムの物価を考えるとこれはけっこう高い。
スズキに似た味の、でかいでかい白身の魚があるのですが、これはムニエルや
味噌漬けにするとおいしい。
こちらの人は魚をさばく時、ちょきちょきとキッチンばさみを器用にあやつって
包丁はぺティナイフのような小さなものをちょろっと使うだけです。
３枚おろしは私の方がうまいかも。
そもそも魚を３枚におろすという概念がないのかも。
言葉が通じず、身ぶり手ぶりで頼んで出来上がったものは少しオーバーに
言えば、ぐちゃぐちゃ。
これらは値段がついていないので、すべては売り手の言い値？
何でもそうですが、私たち外国人はしばしば高く買わされる羽目になります。
売り手と買い手がいて初めて商売が成り立つんだからしょうがないだろうと
夫は言うけれど、いつも、これってリーズナブル？それともぼったくりかな・・・
なんてちまちま考えている自分がいやになる時があります。
だって日本では５円、１０円と安いものを求めてスーパーのはしごをしている
主婦魂？が抜け切れません。
でもそんな人ばかりではなく、おつりをもらい忘れた私を追いかけて持ってきて
くれた野菜売りの人がいて、感激ものでした。
この前なんか、魚を買ったおばさんが多分、おつりが少ない、高い！と文句を
言ったのでしょう、ベトナム人同士ですさまじい勢いでけんかしていました。
いやはや、ベトナムの女の人は強い。
元気いっぱいで働き者というのが私の印象です。
市場で働いている９割以上が女の人だと思われるくらい、男の人はチラホラ
いるだけ。
食べ物の話は尽きませんが、今日はこのへんで。
2004/5/24